妻の背中を見てたら、ダラけ癖が治ってきた
妻の背中を見てたら、ダラけ癖が治ってきた、かもしれない。
あくまで、もしかしたらそうかもレベルだけど。
妻はとにかくチャキチャキしていて、
せっかちで働き者で大変よく気が効くタイプ。
僕はとにかくだらだらしていて、
一見器用そうに装っていて臨機応変さに欠けるタイプ。
なので、家事をするにも妻のほうが要領が良いし、細かいところもよく気がつく。
僕にはもったいない女性だ。
だが僕にも幾つかの役割はあり、
トイレ掃除にゴミ出し、食器洗いや子供のオムツ変えなどをしている。
それ以外は大抵、
リビングでごろりと横になっている典型的なダメ夫だった。
ただ、余計ダメなのが妻ばかりが家事をしていて、それがついつい気になって、そわそわしている落ち着きのない雰囲気が妻を度々イラつかせていた。
僕は決して家事をしたくないわけではない。
妻に「私がやるから」と言われて抗えなかっただけだ。
そんな僕だが、妻の仕事復帰と我が子の保育園入園でちょっとだけ意識が変わった。
なるべく気がつくところはすぐに行動に移すようにしたのだ。
食器が少しでも流しにあれば洗うし、使った後の哺乳瓶もすぐ洗って煮沸。
ゴミ袋にゴミがたまっていれば結んで新しい袋をかけ、床に髪が落ちていれば拾って捨て、などなど細かいことでもなるべくすぐ行動。
気がつけば、そう、リビングで横になる時間が減っていたのだ。
前はすぐに横になりたい衝動に抗えなかったが、今はその衝動すらない。
妻のおかげで家事をするようになったのだ。
まわりの奥様方から言わしてみれば、ちょっとやる事を増やしただけで、やった風になっちゃって、なんて思われるかもしれないが、このダラダラしたい気持ちがなくなっただけでも凄いことだと思っている。
さながらギリギリスが働きアリに触発されるような、本来の話とかけ離れた状況。
キリギリスから働きアリに進化したのだ。
と、飛躍した考えを廻らせながら、諸事情でダイヤが乱れてアリさながらの大行列の駅のホームでだらりとこの文を認めた。